実はゴールドより伸びしろあり?「シルバー投資」の魅力と始め方

金(ゴールド)と並ぶ貴金属の代表格「銀(シルバー)」。
投資といえば金を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、近年は「シルバー投資」の注目度もじわじわと高まっています。

「安い価格で始められる」「産業用途が豊富で将来性がある」といった理由から、資産形成の“穴場”として再評価されているのです。この記事では、シルバー投資の基礎知識からメリット・デメリット、具体的な始め方までをやさしく解説します。


シルバー投資とは?

シルバー投資とは、銀(シルバー)という貴金属を投資対象として保有・取引し、将来的な価格上昇や価値維持による利益を狙う投資スタイルです。

金と同様に、世界中で価値が認められている実物資産でありながら、シルバーは比較的低価格で購入できるため、初心者にも始めやすいのが特徴です。


シルバー投資の注目ポイント

1. ゴールドに比べて価格が安い

シルバーは金と比較すると非常に安価で、2024年現在では金の1g=約1万円に対し、銀の1g=100円〜150円前後。同じ資金でも多くの量を保有でき、「実物資産を持っている実感」を得やすいという声もあります。

2. 産業需要が急増中

銀は電気伝導性が非常に高く、電子機器や太陽光パネル、電気自動車(EV)などに不可欠な素材です。特に脱炭素化や再生可能エネルギー分野の成長により、産業需要が右肩上がりに増加しています。

3. 金より価格変動が大きく、投資妙味あり

シルバーは価格変動が大きい=ボラティリティが高いのも特徴。短期での利益を狙いたい投資家にも好まれる傾向があります。

4. インフレ対策・資産防衛としての役割も

実物資産としての価値は世界中で認められており、インフレや通貨下落時の“守りの資産”としても有効です。


シルバー投資の方法一覧

1. 現物(銀地金・銀貨)の購入

概要: 実際の銀を保有する方法。銀の延べ棒(シルバーバー)や銀貨が代表的。
メリット: 目に見える安心感。コレクションとしても楽しめる。
デメリット: 保管スペースや盗難リスク。重さと酸化への配慮が必要。

代表的な販売業者には田中貴金属、石福金属などがあります。


2. 純銀積立(シルバー積立)

概要: 毎月一定額を積み立てて、銀をコツコツ購入するスタイル。
メリット: 少額から始められる(1,000円〜)。継続しやすい。
デメリット: 現物引き出しに別途費用がかかる場合あり。

取り扱い金融機関は多くないため、金よりは選択肢が限られています。


3. 銀ETF(上場投資信託)

概要: 銀価格に連動するETFを株式のように購入できる投資方法。
メリット: 保管不要。取引手数料が安い。少額から可能。
デメリット: 現物にはならない。価格の上下で損失も。

代表的なETFには「iShares Silver Trust(SLV)」などがあります(国内証券会社からも購入可能)。


4. 銀先物・CFD取引

概要: レバレッジを利用して価格変動を狙う投資。上昇・下落どちらでも利益チャンスあり。
メリット: ハイリターンが狙える。短期売買に向く。
デメリット: ハイリスク。損失拡大のリスクあり。初心者には不向き。

短期トレーダーや経験者向けの投資法です。


ゴールドとシルバーの違いは?

項目ゴールドシルバー
価格帯高い(約10,000円/g)安い(約120円/g)
値動き比較的安定変動が大きい
主な用途資産保有・装飾資産保有・工業用途
供給状況安定しやすい供給不安定な場合も
初心者向け◎(安全志向)○(成長志向)

投資目的によって選び方を変えるのがおすすめです。


どれくらい儲かる?シルバー投資の実績

たとえば、以下のような価格推移があります:

年度銀価格(1gあたり)参考
2010年約60円
2020年約90円上昇基調開始
2024年約120〜150円過去10年で約2倍以上

※為替や世界情勢、需要次第でさらに上昇の可能性あり


シルバー投資のメリットまとめ

  • 少額から始められる
  • 価格の伸びしろが期待できる
  • 産業需要が今後も拡大
  • 分散投資の一環としても有効
  • 現物保有で安心感あり

注意すべきポイント・リスク

  • 価格変動が激しい(=大きな利益にも損失にもなりうる)
  • 保管に酸化リスクがある(特に現物の場合)
  • 国内での取扱業者がやや限られる
  • 金に比べて流動性が低い場合がある

価格の振れ幅を理解したうえで、長期視点で投資するのがおすすめです。


シルバー投資に向いている人

  • 少額から実物資産を持ちたい人
  • 金だけでなく分散投資を考えている人
  • 成長余地のある資産に目を向けたい人
  • 中長期で資産形成を目指す人

まとめ|“金の影に隠れた実力派”を資産の一部に

シルバー投資は、金と比較して知名度こそ劣りますが、その分「価格の伸びしろ」「産業需要の増加」「手軽さ」という面で多くの魅力があります。

まずは少額からのETFや現物購入で慣れ、ゆくゆくは純銀積立や保有量の拡大を目指してみても良いでしょう。

今こそ、「シルバー」に目を向けてみませんか?